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2008年10月

2008年10月30日 (木)

紅葉(こうよう)   1/2

『紅葉(こうよう)』は難しい。
『紅葉狩り(もみじがり)』は難しい、という方が的確か。

何が難しいって『タイミング』≒『時期』が難しい。


何年か前に、日光へ行った。
行く前にインターネットで、そこそこ調べたら、ちょうど良さそうな頃あいだと思った。

まずは『霧降高原』から、とバスに乗って、上がっていったら『霧降』るどころでなく、突然の雨。
雨具を持ち合わせておらず、頂上で降車せず折り返しの時間を待ち、そのまま麓、日光駅へ。
小一時間も経つと雨がやんだので気を取り直し、中禅寺湖へ。

途中、『いろは坂』。『中禅寺湖周辺』とその先の『竜頭ノ滝』。
『紅葉』はほとんど終わりかけ、『黄葉』『落葉』と『常緑』の混ざったモノになっていた。

  * * * * *

今年、『那須高原』へ行った。
インターネットでは『見頃』と朱色のモミジマークのサイトもあれば、
『まだ』『0%』『青葉』と緑色のモミジのところや『色づき始め』のところもある。
またか、と思う。

観光目的のサイトはなぜか、『時期』に幅を持たせている感が否めない。
なので、その土地に着いてから地元の人の声と自分の目で確かめるのが、リアルな『見頃』を知るところとなる。


那須高原にバスで行くには一番近い『黒磯』でJRを降りた。
観光案内所が閉められている駅前の定食屋で昼食をとり、希薄な商店街の中規模スーパーの、本屋さんではなく、雑誌コーナーでようやく見つけた『栃木』の旅行案内本を買う。
思案の末、バスで高原頂上行きロープウェーの発着所がある、『ロープウェー山麓』終点まで行くこととする。

バスは赤松林を抜け、東北自動車道を跨ぐと、テラスのある食べ物屋さんが左右に軒を連ね、
(という程でもないが、普段、犬連れの旅行者をここまで迎え入れてくれる街はそうそうないので、つい嬉しくてそんな言い方になり)
ところどころに千社札の貼られたお寺や鐘楼があったり。

少し山を登りはじめたかなと思うと道幅もやや狭くなったよう。

『那須湯本』は山麓の山麓といったところで、足湯が二カ所に見えた。
ここから先は『山に登る』クネクネした『いろは坂』のような道をゆく。(『ボルケーノハイウェイ』というところ)
すると、インターネットの優柔さを表すかのような、紅葉が風景を彩っていた。

右に左に首を振り振り、山の紅葉、谷の紅葉を眺めて上る。

『紅葉』といっても、『モミジ』や『カエデ』が赤々と燃えさかっている訳ではない。
人の眼というのは都合のいいモノで、その瞬間瞬間で、ズームレンズになって、見たいところだけ見て、トリミングしていたり、
赤や黄の色を濃く見ていたり、明るく見ていたりという補正(?)をしてしまっている。
(ずうっと昔に、父の開いている写真教室に少しだけ参加していた頃に聞いた話だけどね)

だから、手持ちのデジカメで撮ってみても、見たようには写らない。

やっぱり『難しい』のだ。(写真もね)

                 (つづく)

次回は11月4日(火) 11:55

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2008年10月28日 (火)

ドリアンとアジ

今日(10/26)
、仕事場で、同僚がポケットから飴の包みを一個取り出して、僕に手渡した。

『何ですか?』
『ドリアン』

『食堂に置いてあったんだけど、・・・』
(他の部署のお土産じゃん)と思いながら、
『ドリアンは苦手だから』と彼は続ける。

『ドリアンって、どんな味なんですか?食べたことも、「臭い」って言われる匂いも、実は嗅いだことないんですよ』と僕。

『うーん、「くさや」みたいな匂い』と彼。
伊豆七島なんかの名産品、ムロアジやトビウオなんかを海水で漬け込み醗酵させたアレだ。

仕事中だったので、その黄色い包みをスラックスのポケットに入れておいた。


    ***************

休憩の時、別の部署の「J」君に差し入れのパウンドケーキをお裾分けした。

『これなんですか?』
『カボチャ。大人の味って感じ・・・』
と言っているうちに彼の顔色が急変した。
カボチャが駄目なんだそうだ。

『そんな人もいるんだぁ』と言いつつ、申し訳ないので、すぐ別のおやつを渡し直した。


味と好みとはそれぞれだし、不思議なモノだ。

    ***************


終業のスキャンをしたあと、ロッカーでズボンのポケットから黄色い包みがでてきた。
そうそう、ドリアンの飴だ。

開けてみると飴玉でなく、キャラメルの体だった。
特に臭い匂いは無い。

口に入れてみた。
(うわぁっ、これは・・・)
そう、僕の口の中のキャラメルは、『アジの開き』の匂いを醸し出してきた。
(『ドリアン』≒『クサヤ』≒『アジの開き』か、)

『アジの開きだ、アジの開き』と僕は誰もいないロッカーで独りおもしろがっていた。
この味を誰かに伝えたくなった。

駅までの徒歩、僕はまだ、心の中で
『アジの開き、アジの開き』と唱えていた。

がしかし、駅の階段まで着たら、とうとう、気持ちが悪くなってきた。
途中、鼻をつまんで、味が分からなくなるようにしてもみたが、限界だった。
近頃の殺虫剤入りや防腐剤入りの食品が問題になったりしていることもあって、だんだん変な気持ちになってきた。

結局、とうとう改札の前で、僕はその『あじの開き』の味のキャラメルを、口からティッシュに吐き出した。
口の中に後味を残したまま、僕はその包みをホームのゴミ箱に捨てて帰った。


                    (了)     

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2008年10月25日 (土)

『嵌まる』  2:00ー3:00

あり得ないくらいに速いCTUの情報処理能力とその機器類も見所の一つ。
世界で有数のハッカー達がここでコンピューターを扱い、一国の危機を救わんとそれぞれのポテンシャルをフル回転させているようなものだ。

その解析されたデータは、あっという間に現場にいる、『ジャック』の携帯端末に送られ、事件を追う時間に追いついていく。
(この辺はあまりにもフィクションの度が過ぎていると言っている人もいるらしいけどね)


がしかし、間に合わず、敵のテロ犯達の計画が結構中途半端に実行されてしまい、多くの人々が・・・。
(リアルさの為とはいえ、ちょっとやり過ぎの感も否めないけどね。)

物語の力だけでは、ここまで嵌まることはないだろう。
『フジテレビ』の放送術の巧みさが光っている。

まずは放送のスケジュール組だ。これには参る。
が、これに皆やられる。

深夜二時前後より、一日に二話から三話も続ける。
しかもほとんど毎日、10日間もブッ通しでの放映だ。
まったく参る。

『見逃してはならない』
という強迫観念が植え付けられる。

そのまま見てしまうこともあるが、まずほとんどは録画だ。
でないと、放送終了が朝方なので身体がもたない。

そういえば、ジャック他、CTUのメンバーの寝ているシーンはこの24時間の中にはほとんどない。
(そして食事のシーンもほとんどない。かなり参るはずだが、大国の一大事を前に、食事も睡眠もなくて当然か)


彼らは一つのミスも、一刻の猶予も許されない。
なのに、現実の僕はその番組録画に失敗をする。
(この時代に僕はVHSビデオの操作すら間々ならない。)

しかしそんな時、仕事場の有能な同僚が、まるでCTUスタッフのように僕のミスをリカバリーしてくれる。
その彼らも、やはり『24』に嵌まっている。


『フジテレビの巧みさはまだあるっー!!。
日本語訳や演出ー!!
それにキャスティングされた声優さん達の嵌まり具合だぁー!!』(ジャック風)

『ジャック・バウアー』役の『キーファー・サザーランド』の声は『小山力也』氏だ。
この人の声なくして、『24』は成り立たない。
大概、怒り、叫んでいる調子は不自然のようで、しかしドラマの緊迫感を醸し出している。
それでもやはり不自然だ。
しかしこの発声による台詞まわしがこのドラマの最大の特徴にもなっている。

僕らは仕事場でもそんな声色を真似して用件を言い合ったりもする。
『なんて不真面目な社員なんだぁっー!!』

しかし、CTU内では一国の危機の中、キスシーンが結構ある。
文化の違いとしか言えない。


二週間前に、テレビ放映は終了した。
なのに、僕はまだ十八話以降を見ることができていない。
それがまた「『24』マジック」だとも言える。
早く先を見たい。
しかし、見終わってしまうことを考えると「まだ、いいかな」と、


正月には「『24』シーズン7」が完成する。
今度もまた「嵌まって」、「疲れて」しまう恐怖が訪れる。
が、僕らはその恐怖に屈することなく、立ち向かっていくことになる。

なぜなら、それが正義であり、CTU捜査官『ジャック・バウアー』の使命だからだ。
『ウォッーーーッ!!!』

・・・・・!?


                     (了)

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2008年10月24日 (金)

『嵌まる』  1:00ー2:00

また今年もアメリカ連続テレビドラマ『24』(トゥエンティフォー)に嵌まってしまった。
というより、まんまと『フジテレビ』の策略に嵌まってしまった。


『この物語は、午前△時から午前×時までに起きた出来事である。』
で始まる。

アメリカ『テロ対策ユニット』、『CTU(Counter Terrorist Unit)』ロサンジェルス支局捜査官『ジャック・バウアー』が未曾有のテロ事件に挑むアクションドラマだ。
『リアルタイム』の進行なので、その展開のスピードにまず引き込まれてしまう。

一時間×24(話)の中にいくつものドラマが同時進行していく。
テロ事件、政治、スパイ(内通者)、人間関係の確執、恋愛、友情などなど、


ドラマの登場人物も、毎回いい味を出している。
もちろん主役の『ジャック・バウアー』の行動力、判断力が激しくて、熱い。
ヒーローらしいヒーローだ。

そしてそれぞれにキャラの立った名脇役達。

『クロエ・オブライエン』(女)(コンピューターでの情報処理に長け、ジャックの信頼厚い部下。ちょっと危ないくらいの神経質さがいい味を出している。)
をはじめとするCTUスタッフ達。

『ビル・ブキャナン』(部下からの信頼厚いCTUロス支局支部長)
『トニー・アルメイダ』(男)(信頼厚い良き部下?、パートナー)
同性でありながら、なかなか色っぽくてカッコ良い。

『ミッシェル・デスラー』(女)(有能な情報アナリスト、上記トニーの妻。色白な肌質がgood!)
『モリス・オブライエン』(上記クロエの元旦那、優秀な情報処理担当。程よい嫌み)
『カーティス・マニング』(現場担当)は冷静で力強く、渋い。


国際テロがメインの筋なので、アメリカ政府が裏ストーリーの要になっている。

『デイビット・パーマー』(シーズン4までの頼れる大統領:史上初のアフリカ系アメリカ人)は骨があって、こういう人が大統領なら理想だと思えるキャラクターだ。

『チャールズ・ローガン』(シーズン5の頼りない大統領)のいやらしさ、奥深さは『グレゴリー・イッツェン』氏の芝居の巧さによるものだと思う。

『ウェイン・パーマー』(シーズン6の大統領、デイビットの実弟)
『マイク・ノビック』(冷静沈着な大統領補佐官)のようなイイ者の補佐官やワル者の補佐官が結構「キーマン」になっている。
『マーサ・ローガン』(精神不安定な大統領夫人)

『シェリー・パーマー』(『デイビッド』の元妻)
といった大統領夫人の役割も重要だ。

『アーロン・ピアース』(大統領警護官)のような硬派な男は見ていて気持ちイイ。


主人公、ジャックを囲む家族や恋人達にもワクワクドキドキ、惑わされる登場がある。
『テリー・バウアー』(ジャックの妻)
『ニーナ・マイヤーズ』(ジャックの最強の愛人)
『オードリー・ヘラー・レインズ』(ジャックの恋人)
『キンバリー・バウアー(キム)』(ジャックの頭の上がらない実娘)

『フィリップ・バウアー』(ジャックの父。そんなぁ)
『グラハム・バウアー』(ジャックの実弟だったなんて)


『暗殺』『細菌テロ』『核爆弾テロ』を企むテロの首謀者、実行犯、内通者などの悪役達の活躍ぶりが次から次へと進んでいく。
映画『ロボコップ』で『ロボコップ』になってしまう警官役だった『ピーター・ウェラー』がいくつかのシーズンで、重要な位置をしめてくる。


人間の情や業、そして理性。
『正義』か?『裏切り』か?
心理をつく人間模様が次から次へ渦巻いて進んでいく。
事が進むのと同時に時は過ぎていく。
そんなペースに乗せられている。


                    (つづく)

『嵌まる』2:00−3:00は、10/25(土)午前3:00よりアップされます。

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2008年10月 1日 (水)

『彼と彼女と飛行機と』

『いやぁ、今度休みがとれるんですよ。』
と 「J」君が照れくさそうに微笑みながら言った。
『連休が、』

長い首に色白のお人形さんのような頭が、小さな顔がひょっこりとのっている。
『夜行列車とか乗ってみたいんですよネ。乗ったことがないんですよ。』

童顔のつぶらな瞳と反して、180センチはある大きな体躯から響く低音の声がなかなか魅惑的だ。
また夢想を語る表情がなんとも愛くるしい。
同性でありながら、可愛いと思う。


『自動車が好き』な彼と聞いていたが、温厚そうな性格は、実はそうした『のんびり旅行』がしてみたいというところと、合点する。

うつむき加減にニコニコとしていた。きっと「ブルートレイン」を想っているに違いない。

暫く日が過ぎて、旅行の相方である彼女に話を聞いてみた。

『はい。飛行機で行きます。』
活発な彼女は、陰のない明るい笑顔で答えた。
彼女は飛行機が好きなのだそうだ。
男の子が電車や自動車が好きというのと同じように、彼女は飛行機が『好き』なのだ。

しかし、このあっけらかんと『好き』と言われている彼の方は、生まれてこのかた
『あの鉄の塊が空を飛ぶ!』に乗ったことがない。
なので、とても不安で、怖いのだそうだ。

『却下されました。』
つぶらな瞳から光りは消え、少し悲しげに見えた。

『いやぁ、乗ったことがないんです』


僕自身、一歳半、10歳、18歳、20歳代と旅行や仕事で飛行機に搭乗経験があるが、年を追うごとに恐怖感が芽生えてきた。
『あの鉄の塊が、・・・!』と


彼女の方に、彼の『恐怖感を克服すべく術(すべ)』を提案した。

彼は『自動車は好き』だから、『F1(フォーミュラーワン)』とか、『スピード』も好きなんじゃないかと推測し、
『滑走路を走って、離陸する瞬間って、確か『F1』のレーシングカーの最高スピードより速いよ、って、そう考えてみれば、楽しめないかな』と


我ながら、妙案と思ったけど、実は僕自身、この時とその後の離陸、上昇している時が、一番緊張し、不安になるんだったと後で気がついた。

それはちょうど彼らが出発する日、仲間とたまたま彼らの噂をしている時のことだった。

彼の蒼ざめた表情と、ニコニコと微笑んでいる彼女の様子がふと目に浮かんでしまった。

大丈夫、きっと楽しい旅行のみやげ噺を聞かせてくれることだろう。


                   (了)

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