小田原城 ー 吾妻山公園
小田原へは、年に一、二度くらいは行く。
小田原城はここのところ、天守閣周辺の門の復興工事をしていて、
去年はまだ工事中で虎柄(黄色と黒)のロープが張られていたり、ユンボが赤土を掘り返していたり、
それが今回はもう奇麗に建てられていた。(『銅門』)
ああ、ここを騎馬や歩兵の軍勢が大挙して通り過ぎたのか、などと想像する。
青く澄んだ空に、真っ白な漆喰塀が映えてとても鮮やかだった。
さらに、堀の近くにまた別の門を復興中だったので、(『馬出門』)
また次回の訪問も楽しみだ。

城の周りを歩いていたら,セピア色の写真があちこちに飾られていた。
明治時代、天守閣跡に旧城主を祀った「大久保神社」があったという写真。
その後、昭和三十年にはその場所に(?)観覧車。(神社は何処へ)
そして昭和三十四年、現在の天守閣再興建築時、丸太足場の組上げた壮大な写真、と興味深いものだった。
今回の主たる目的は、菜の花と360度の展望を誇る二宮、吾妻山公園。
JR東海道線二宮駅北口よりすぐの小さな山で、はじめに待ち構えていたのは、かなり急な勾配の階段だった。
年金生活のお友達グループといった60代、70代の元気なおば樣方も息を切らしながら上がっている。
と言いつつ僕も少しへばってしまった。
15分も登っただろうか。
緩やかな曲線を描く枯れ芝の上に展望台が円くあった。
残念ながら富士山には雲がかかり、麓しか望めなかったけれど、
南に見下ろす相模湾の水面のきらめきは浮世絵を思わす景色だった。
缶ビールと黒糖いなり(寿司)で軽く腹をたし、菜の花の芳香と早春の陽射しを小一時間程浴びた。
着た道とは別の階段を下り、吾妻神社をお参りし、さらに南へ降りる。
道路に出る手前にも鳥居と小さな祠が、『神明宮』とあった。
その前の道の向うにはJR東海道線が横切る。
そこを渡る陸橋を越えるとき、列車がその下を通過するのを待った。
風を切って走り来るステンレスの塊。
僕はスティーブン・セガールよろしく、列車の屋根にひらりと舞い降りた。
『暴走特急』だ。
そんなことを想像しながら、行き去る列車を見送るとさらに南へ。
細い道の先にまたしても鳥居が、…
僕は合点した。
『ああ、先の『神明宮』『吾妻神社』を結ぶ参道なんだ。』と、
そこにいつのまにか、列車が横切るようになってしまったわけだ。
鳥居の目の前は国道一号線で、五十三次の東海道。今度は江戸時代にタイムスリップ。
その後、住宅街の細い道を抜け、相模湾を望む海岸に出る。
途中ところどころに梅の花を見かけると、やはりここいらは小田原に近い梅の名所であることに気付く。
早春の格安散歩旅を楽しんだ一日だった。
(了)
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コメント
お褒めの言葉(!?)ありがとうございます。
同僚の「jun」さんかと思いましたが、ちょっと考えて分かりました。
写真の方が、素直に表現できてるかもしれません。
なかなか難しいです。
懲りずにお立ち寄りください。
投稿: みのる | 2009年8月 4日 (火) 00時31分
文章より写真のほうが説得力を持っていた。
表紙写真の清涼感はビールのコマーシャルより優れていた。
投稿: jun | 2009年8月 3日 (月) 19時04分
文章より写真のほうに説得力があった。
表紙写真も清涼感があってgoodでした。
投稿: jun | 2009年8月 3日 (月) 18時59分