今日こんな人がいた。

60代女性。
おそらく主婦。
小肥りで色白にメガネ。


お客さんが
『この商品はどうしてこんなに色々とお値段が違うのっ?』と販売員に尋ねる。

販売員が
『この商品は、性能と機能の違いによってお値段が変わってきます。』
と話そうとしていた。
すると、販売員の
『この商品は、…』の『商』の辺りから、

『クゥオノ・ショー品は、・スェノゥ・トゥ・キノゥ・が・違い・よって・値段・がぁ・ネッ…』
と細く黄色い声で太い男性販売員の声に、言葉を被せてくるのだ。
予想しながら発声しているので、語頭の声が多少曖昧になっている/

販売員
『コチラの商品はAとBとCという…』

『クォチラ・ぬぉ・シヨーヒンは、イェートゥ・ビィ・トゥッ・シィトゥいうネッ、』

話す内容を繰り返すというより、半語遅れながら一緒に話して、そしてなぜか最後は販売員より先に喋り終えている。

販売員
『やはりパワーがあって、省エネで、様々な機能が付いているコチラの商品の方が、五万円もお高くなって』

『・ッはり・プアーがあって・スウォーエネで・スムァざまな・機能が・付いて・いる・クゥオッチの・ショ品の方が・グゥオ万円・高く・なって・るのネッ!!』

これを端(はた)の人が聞くとこうだ。(「」内が販売員、『』内が客の発声。)


「やはり」『ッはり』「パワーが」『プアーが』「あって、」『あって』「省エネ」『スウォーエネ』「で」『で』
「様々」『スムァざまな』「な機能が」『機能が』「付い」『付いて』「ている」『いる』「コチラの」『クゥオッチの』「商品の」『ショ品の方が』「方が」、
「五万円も」『グゥオ万円』「お高く」『高く』「なっ」『なってるのネッ!!』「てイマス……。」

どうして私が話そうとしていることを、最後に締めくくるんだ、と笑いを堪えるのに必死のご案内でしたの巻。
(いやぁ、この感じを伝えるのって難しいなぁ。)
               (了)