文化・芸術

2010年5月16日 (日)

『  窓  』  ー エコ(ノミック)な点 ー

仕事の関係で、某アルミサッシメーカーの人とお話をする機会があった。

その人は『窓』を売っていた。

『窓』と言っても「内窓」のことである。
今ある家の窓の内側に新たに窓を足すこと。

リフォームで窓の枠にレールと窓ガラスを填めることで、断熱、防音、結露防止などにかなり効果があるらしい。
実はこれに『エコポイント』を付けて、その需要及び消費を拡大しようという国の政策がこの四月からスタートした。

『「住宅エコポイント」はエコ住宅の新築またはエコリフォームを促進することにより、地球温暖化対策の推進及び経済の活性化を図ることを目的としてい』るのだそうだ。

三月までは家電商品『液晶テレビ』『冷蔵庫』『エアコン』の三商品と『自動車』で効果があり、販売実績が上がり、経済を上向きに勘違いさせるほどであった。

果たしてどれほど、『窓』が売れるのだろうか。

聞くと欧米では窓に対する考え方が日本とでは明らかに違うのだという。
意匠もそうだが、建築物に順応した断熱などが施されているのだそうだ。

サッシはガラスをアルミや木や樹脂などで挟み込んで固定している。
その材質の組み合わせや構造にまで工夫がなされているのだそうだ。
するとお金も掛かってくる。
そこに理解をもてるかどうかである。
(サッシの構造をちょっと、http://www.genkan.net/details/madio/series/index.html#link01

ヨーロッパといえば、石造りの家。
どうしたら、暖まるのか、涼しく過ごせるのか。
そこに人の知恵がものをいうんだろう。

アメリカの板葺きの家なんかも窓とのカラーリングの綺麗なイメージがある。
ピンクにホワイト。
ホワイトにブルー、グリーンにイエロー。
ビバリーヒルズ、サンフランシスコの豪邸。

欧米では、日本でよくあるような「両側スライドドア=引き違いサッシ」をまず見かけないのだそうだ。
スライドするのは片側で、もう一方は『填め殺し』なのだそうだ。

ウェブでも調べてみた。
「一枚ガラスの内窓=ドレーキップ窓(drehkipp:ドレーが「内開き」、キップが「内倒し」の意)」なんて複雑な窓が普通にあるとか。
どちらかというと、「縦長の二枚戸を開く縦型形状」が多いとか。
『木製サッシ』『樹脂サッシ』『窓≒間戸』なんてキーワードも面白いのだ。


思い起こしてみると、現代(いま)の日本の住宅の窓の変哲のないこと、寂しい限りである。

高度成長期から、日本は速いもの、大きいもの、高いものを追い求めてきた。
合理的且つ経済的なものを良しとしてきた。
『ニュータウン』と呼ばれた団地や新興住宅地はことごとく(悉く)同じデザインのカタチをなしていた。
ウサギ小屋と揶揄された団地、真四角のアルミサッシ。
経済、お金を追い求めてきた日本人の愚かさのあらわれではないのか。

西洋の人だってもちろん合理的だ。
が、違うのは文化を生活の中に、身近に取り入れているところではないか。
歴史を、文化を大事にする体質が備わっているかどうかだと思う。

『窓を売る人』とそんな話をしていて、ふと気がついた。
『あっ、日本だって昔は大事にしていたんですよね。』
『表具屋とか、経師屋とかあるんですもんね。』

そう、僕の記憶を辿った時に様々な日本家屋の『窓』が思い出されたのだ。
日本だって、「ある」。
『窓』の文化。

               (了)
※サッシのリンクは『三協立山アルミサッシ株式会社』さんのサイトを参考にさせていただきました。


この文章を書きはじめてから、窓を求めて街をキョロキョロとしてみた。
なかなかない。
ほとんどがなんてことのないアルミサッシだったが……。
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