映画・テレビ

2012年9月22日 (土)

『 ロッキー 』VS『 ベストキッド 』(後編)

『ベストキッド』ジャッキー・チェン、ジェイデン・スミス版を見た。

一世を風靡したのは、1984年のパッド・モリタ版だったけど、今回のは、なんと言っても、ジャッキー・チェンによるリメイク版だ。

ジェイデン・スミスとは名優『ウィル・スミス』の実の子どもで、もう随分と映画で活躍しているようだ。
宣伝で、日本に来た時のインタビューではなかなかの生意気ぶりで、ちょっとしたハリウッドスターである。
(初出演の『幸せのちから』はウィル・スミスとの親子競演だったけど、これも確かに良かったね。)


前作の細かい内容は忘れてしまったけれど、白い道着と、鉢巻きをした少年が大会で勝ち進むことからすると『空手』だったのが、そこはジャッキー版、『カンフー』である。

しかも、場所は中国。
アフリカ出身の黒人母子が二人で中国に暮らす設定には無理があるが、ともあれカンフー少年らにいじめられ、多勢に無勢でやられているところをジャッキーに助けられ、弟子入りを願う。

初めはことわるジャッキーだったが、いじめっ子達の通うカンフー道場の師匠の挑発にのるカタチで、ジェイデン・スミスにカンフーを教えることになる。

修業はジェイデン・スミスの着ていたスポーツジャケットを『脱ぎ』『床に落とし』『ハンガーに掛け』『着る』という行動の繰り返しから始まる。

まさかこれが、カンフーの一連の動作に繋がるとは思わなかった。
前作の時に印象的だったのは赤いスポーツカーのボンネットを両手で円を描きながら掃除をするシーンだったが、今回のそれはジェイデン・スミスの表情や型の決めポーズなどがなかなかチャーミングで、様になっていて、その修業の異和感を忘れさせてくれた。

修業は『万里の長城』や中国武術の聖地と呼ばれる『武当山』。
『天安門』や『北京少林武術学校』などでも撮影され、その風景や景色がとてもダイナミックで、優麗に映し出されていて、見ていて素直に楽しめた。

ジャッキーのしがないおじさんぶりが、しがなくないところがたまにきずなのだが、今回はジェイデン・スミスの表情がとても魅力的だったので、すべてそこに助けられている印象を持った。

製作にはジェイデンの父、ウィル・スミスも関わっており、テレビ局のHP曰く、彼の『映画への愛情を感じさせるシーン…』(武術の『気』を『スターウォーズ』の『フォース』に例えたりとか)が垣間見えたりと、確かにユーモラスな面もところどころに散りばめられている。

いじめっ子のカンフーの生徒達が最後にジャッキーのところへ敬意を示す挨拶をしに行くところは多少わざとらしい、臭さは感じるけれど、気持ちを晴れやかにもしてくれる。


『ロッキー5』と同じ格闘技のスポーツ青春映画とはいえ、映画らしさも観賞後の満足感も圧倒的に『ベストキッド』の一本勝ちである。

               (了)

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2012年9月18日 (火)

『 ロッキー 』VS『 ベストキッド 』(前編)

こないだ、初めて『ロッキー5』を見た。
たまたまテレビで流れていたから。

映画『ロッキー』(シリーズ)と言えば、主人公の反骨心から、数々の名勝負がドラマチックに繰り広げられる青春スポーツ映画だった。

また、言わずもがなの、シルベスター・スタローンを世にだすきっかけともなったキャラクターのはまり具合や、マッチョな敵役達とのファイトシーンも一つの見せ場だった。

一作目のラストシーンで叫んだ
『エイドーリアン』の奥さん役や、トレーナー『ミッキー』、ぐうたらな義兄『ポーリー』等脇役達にも恵まれたのは多くの映画ファンの知るところではないか。


それがこの『5』はなんだったんだ。
引退したロッキーに、もう一儲けを企みまとわりつく悪徳エージェント。
初めて持った弟子を育てる一方、実の息子が暴力的ないじめにあう。
着実に実力をつけ、勝ち上がる弟子と自らボクシングを覚え、強くなる息子。

もともとロッキーは簡単な話だから、ここまではあり得るので、僕はPCのキーボードでジャブを打ちながら、マウスでストレートを伸ばしたりしながら斜(ハス)に構えてテレビをみていた。

中盤、とうとう育て上げた弟子のボクサーが悪徳エージェントにスカウトされ、チャンピオンにまで成り上がる。
これから、ロッキーがトレーニングを積んで、対戦するんだななんて暢気に思っていた。

すると、あれよあれよ、『嘘だろ、そんな』、僕は思わず声を出して笑い出してしまった。

なぜなら、今しがた夢を掴み、チャンピオンになったばかりに男が、引退をしているロートルトレーナー『ロッキー』と町場で、大喧嘩を始めたのだ。
パンチだけでなく、ケリやタックル、絞め技もありのアルティメット(なんでもありの格闘技)のよう。

せっかくロッキーは悪徳エージェントと手を組まずに有終を飾ろうとしていたのに、当のシルベスター・スタローンがエージェントの誘いを断ることができずにこんな映画を作ってしまったってカンジだ。

最後に息子とフィラデルフィアのロッキーの広場(美術館前庭)に駆け上がれば済むってモンではないんじゃないか。

               (つづく)

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2009年11月16日 (月)

『 コメンテーター 』

凶悪な犯罪や事件が連日、テレビマスコミを賑わしている。

これは、ニュースや報道番組だけでなく、『情報バラエティー番組』でも当り前のように取り上げ、放送しているということだ。

『バラエティー番組』では、コメンテーターという役割の人達がいる。
彼らの中には、弁護士や検事、元警察官など犯罪や事件に詳しいとされる職業の人や、ジャーナリスト、大学教授。マルチタレントと呼ばれる芸能人などが起用されている。

犯罪に詳しいという輩の一人である弁護士は、『某先生』と呼ばれ、自信満々で誇らしげに、これ見よがしに、したり顔まで見せて、(そんなはずはないのだけど)その事件の特徴や背景、犯人像なんかを勝手に語っている。

今回、僕が腹をたてているのは、被害者や被疑者の家族までもが取り沙汰されて、その姿を曝されているというのにもかかわらず、ペラペラやっていること。
一介の弁護士風情が、たかだか30年くらいのの経験や知識をひけらかすな、偉そうに、と思った。
しかも、ほとんどが推理や想像で語っているのだ。

そんなつまらない想像をするくらいなら、事件にかかわった家族達の心の内を想像しなさい、と言いたい。
デリカシーもなければ品位の欠片もない。


かつて、或る有名な評論家が、大マスコミであるテレビでの発言は影響力が大きすぎるので、テレビには出ないとしていたそうだ。

賢明であり、自分は市井の者、それこそ『一介の売文業』であると言っていたその人の謙虚な人間性が表れている。
その人だって、『先生』と呼ばれている。


僕らは日常生活でも自分の発する言葉に責任を持ち、気遣いをし、それでも失敗をしたり、誤解を招く。
自分が愚かななのかもしれないが、それで一喜一憂するのだ。


テレビが『垂れ流し』と言われて久しいが、事件、犯罪に関わる番組制作は慎重にならなければならないと、
過去にテレビ局は、新興宗教団体の一部の人間による弁護士一家殺人事件をまねいてしまったという問題で猛省したはずなのに、懲りてはいないのだろうか、そう思うことが今までにもいくつかあった。


ちなみに、今回、僕が腹をたてたコメンテーターの発言があった番組は、奇しくも弁護士一家の殺人事件をまねく原因を作ったテレビ局と同じであった。
なにをかいわんや、である。

               (了)

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2009年3月 5日 (木)

『パン君』

毎週土曜日、家に帰り食事を終えると、録ってある『 天才!志村どうぶつ園 』(日本テレビ)を見る。

先日見たなかで、定期的に特集されるチンパンジーの『パン君』のコーナーがあった。
チンパンジーはとても頭が良い動物であることは、昔から知られ、
人間の進化についてのヒントを模索する為にか、様々な国、ところで研究されている。


今日の番組は、『パン君』に憧れのチンパンジーができたので、『パン君』とも仲のイイ、園長こと『志村けん』さんが『パン君』を応援し、なんとかその恋(?)を成就させてあげようという企画だ。

番組上、園長と同じチェックのネルシャツとデニムのオーバーオールを着ているのだが、
今回は相手に合わせて、それを脱いでチンパンジーとしてアプローチしていく。

チンパンジー館の中に作られたこたつセットの前で園長とはしゃぐ『パン君』に興味を示したか、
お相手の雌チンパンジー『ポコちゃん』が目の前のベンチの前に現れる。

園長は手始めに、『パン君』に『ポコちゃん』の手を握ることをさせようとする。
『行ってきな』の園長の声に『ウン』と頷いた『パン君』がノッソノッソ、ノッソノッソと『ポコちゃん』に駆け寄る。

ベンチの『ポコちゃん』の横にいい距離をとって座る『パン君』。
『ポコちゃん』はベンチの上で、足までのせて体育座り。(チンパンジーだ)
『パン君』は『ポコちゃん』との間を20センチくらいおいて、お尻だけベンチにのせて腰を掛けている。(人間ぽい)

その後の『パン君』の仕草がたまらない。
手を伸ばそうか、伸ばすまいか。
伸ばす振りをして耳を掻いたり、頭を触ったり。
首を傾げて、どうしようと躊躇っている感じまでが、人間ぽい。

というか、コントを演じているようだ。

あい間あい間に園長『志村けん』さんのところで頷いたり、首を傾げたりのタイミング。
編集の妙ももちろんあるのだろうが、『パン君』の人間ぶり、才能にただただ笑った。


まぁ、それこそ頭の良い『パン君』のことだから、ほとんどが演技で、演出と合わせての番組づくりなのかもしれないが、
単純に動物の表情が可愛いのでそれだけで見ていられる。
ヤラセと思わず、手品を楽しむように、見ていればイイのかなと。

他のコーナーも含め、また来週も楽しみだ。


                (了)

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2008年10月25日 (土)

『嵌まる』  2:00ー3:00

あり得ないくらいに速いCTUの情報処理能力とその機器類も見所の一つ。
世界で有数のハッカー達がここでコンピューターを扱い、一国の危機を救わんとそれぞれのポテンシャルをフル回転させているようなものだ。

その解析されたデータは、あっという間に現場にいる、『ジャック』の携帯端末に送られ、事件を追う時間に追いついていく。
(この辺はあまりにもフィクションの度が過ぎていると言っている人もいるらしいけどね)


がしかし、間に合わず、敵のテロ犯達の計画が結構中途半端に実行されてしまい、多くの人々が・・・。
(リアルさの為とはいえ、ちょっとやり過ぎの感も否めないけどね。)

物語の力だけでは、ここまで嵌まることはないだろう。
『フジテレビ』の放送術の巧みさが光っている。

まずは放送のスケジュール組だ。これには参る。
が、これに皆やられる。

深夜二時前後より、一日に二話から三話も続ける。
しかもほとんど毎日、10日間もブッ通しでの放映だ。
まったく参る。

『見逃してはならない』
という強迫観念が植え付けられる。

そのまま見てしまうこともあるが、まずほとんどは録画だ。
でないと、放送終了が朝方なので身体がもたない。

そういえば、ジャック他、CTUのメンバーの寝ているシーンはこの24時間の中にはほとんどない。
(そして食事のシーンもほとんどない。かなり参るはずだが、大国の一大事を前に、食事も睡眠もなくて当然か)


彼らは一つのミスも、一刻の猶予も許されない。
なのに、現実の僕はその番組録画に失敗をする。
(この時代に僕はVHSビデオの操作すら間々ならない。)

しかしそんな時、仕事場の有能な同僚が、まるでCTUスタッフのように僕のミスをリカバリーしてくれる。
その彼らも、やはり『24』に嵌まっている。


『フジテレビの巧みさはまだあるっー!!。
日本語訳や演出ー!!
それにキャスティングされた声優さん達の嵌まり具合だぁー!!』(ジャック風)

『ジャック・バウアー』役の『キーファー・サザーランド』の声は『小山力也』氏だ。
この人の声なくして、『24』は成り立たない。
大概、怒り、叫んでいる調子は不自然のようで、しかしドラマの緊迫感を醸し出している。
それでもやはり不自然だ。
しかしこの発声による台詞まわしがこのドラマの最大の特徴にもなっている。

僕らは仕事場でもそんな声色を真似して用件を言い合ったりもする。
『なんて不真面目な社員なんだぁっー!!』

しかし、CTU内では一国の危機の中、キスシーンが結構ある。
文化の違いとしか言えない。


二週間前に、テレビ放映は終了した。
なのに、僕はまだ十八話以降を見ることができていない。
それがまた「『24』マジック」だとも言える。
早く先を見たい。
しかし、見終わってしまうことを考えると「まだ、いいかな」と、


正月には「『24』シーズン7」が完成する。
今度もまた「嵌まって」、「疲れて」しまう恐怖が訪れる。
が、僕らはその恐怖に屈することなく、立ち向かっていくことになる。

なぜなら、それが正義であり、CTU捜査官『ジャック・バウアー』の使命だからだ。
『ウォッーーーッ!!!』

・・・・・!?


                     (了)

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2008年10月24日 (金)

『嵌まる』  1:00ー2:00

また今年もアメリカ連続テレビドラマ『24』(トゥエンティフォー)に嵌まってしまった。
というより、まんまと『フジテレビ』の策略に嵌まってしまった。


『この物語は、午前△時から午前×時までに起きた出来事である。』
で始まる。

アメリカ『テロ対策ユニット』、『CTU(Counter Terrorist Unit)』ロサンジェルス支局捜査官『ジャック・バウアー』が未曾有のテロ事件に挑むアクションドラマだ。
『リアルタイム』の進行なので、その展開のスピードにまず引き込まれてしまう。

一時間×24(話)の中にいくつものドラマが同時進行していく。
テロ事件、政治、スパイ(内通者)、人間関係の確執、恋愛、友情などなど、


ドラマの登場人物も、毎回いい味を出している。
もちろん主役の『ジャック・バウアー』の行動力、判断力が激しくて、熱い。
ヒーローらしいヒーローだ。

そしてそれぞれにキャラの立った名脇役達。

『クロエ・オブライエン』(女)(コンピューターでの情報処理に長け、ジャックの信頼厚い部下。ちょっと危ないくらいの神経質さがいい味を出している。)
をはじめとするCTUスタッフ達。

『ビル・ブキャナン』(部下からの信頼厚いCTUロス支局支部長)
『トニー・アルメイダ』(男)(信頼厚い良き部下?、パートナー)
同性でありながら、なかなか色っぽくてカッコ良い。

『ミッシェル・デスラー』(女)(有能な情報アナリスト、上記トニーの妻。色白な肌質がgood!)
『モリス・オブライエン』(上記クロエの元旦那、優秀な情報処理担当。程よい嫌み)
『カーティス・マニング』(現場担当)は冷静で力強く、渋い。


国際テロがメインの筋なので、アメリカ政府が裏ストーリーの要になっている。

『デイビット・パーマー』(シーズン4までの頼れる大統領:史上初のアフリカ系アメリカ人)は骨があって、こういう人が大統領なら理想だと思えるキャラクターだ。

『チャールズ・ローガン』(シーズン5の頼りない大統領)のいやらしさ、奥深さは『グレゴリー・イッツェン』氏の芝居の巧さによるものだと思う。

『ウェイン・パーマー』(シーズン6の大統領、デイビットの実弟)
『マイク・ノビック』(冷静沈着な大統領補佐官)のようなイイ者の補佐官やワル者の補佐官が結構「キーマン」になっている。
『マーサ・ローガン』(精神不安定な大統領夫人)

『シェリー・パーマー』(『デイビッド』の元妻)
といった大統領夫人の役割も重要だ。

『アーロン・ピアース』(大統領警護官)のような硬派な男は見ていて気持ちイイ。


主人公、ジャックを囲む家族や恋人達にもワクワクドキドキ、惑わされる登場がある。
『テリー・バウアー』(ジャックの妻)
『ニーナ・マイヤーズ』(ジャックの最強の愛人)
『オードリー・ヘラー・レインズ』(ジャックの恋人)
『キンバリー・バウアー(キム)』(ジャックの頭の上がらない実娘)

『フィリップ・バウアー』(ジャックの父。そんなぁ)
『グラハム・バウアー』(ジャックの実弟だったなんて)


『暗殺』『細菌テロ』『核爆弾テロ』を企むテロの首謀者、実行犯、内通者などの悪役達の活躍ぶりが次から次へと進んでいく。
映画『ロボコップ』で『ロボコップ』になってしまう警官役だった『ピーター・ウェラー』がいくつかのシーズンで、重要な位置をしめてくる。


人間の情や業、そして理性。
『正義』か?『裏切り』か?
心理をつく人間模様が次から次へ渦巻いて進んでいく。
事が進むのと同時に時は過ぎていく。
そんなペースに乗せられている。


                    (つづく)

『嵌まる』2:00−3:00は、10/25(土)午前3:00よりアップされます。

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